お話させていただいた内容です
明るく、正しく、仲良く
明るく、正しく、仲良く
本格的に秋がやってまいりましたね、 もう上着が無いと夜は寒いくらいです。
食欲の秋、読書の秋、 そしてスポーツの秋。最近ではランニングとヨガ、ゴルフヨガ、 サーフィンとヨガなど、 スポーツとヨガのコラボレーションイベントが話題になっています 。
ヨガはなんでもコラボレーションしやすいんです。この講座も仏教とヨガのコラボレーションです(*^_^*)
この講座でいつもお唱え頂いている三帰依文、ここには仏教徒としてのまず持たねばならない大切な心構が記してあります。仏、法、 僧、の「三宝」3つの宝です。
私が所属する浄土宗では三宝礼としてお唱えしておりますが、 宗派を超えて世界中の仏教徒が心得る、 仏教の基礎となる教えです。
皆さん聖徳太子をご存じですよね、『十七条憲法』 中学で教科書にありました。そこに「篤く三宝を敬え、 三宝とは仏法僧これなり」とありました。覚えていますか? これは仏教信者は、仏さま、仏さまの教え(法) そしてその教えを守り修行する者(僧) に対して常に敬いの心を持たねばならないのですよ、 という意味です。
仏さまとは私たちを明るくお照らし下さるお方です。
仏さまの教え(法)とは、私たちの人生を正しく進むよう導いて下さいます。
僧とはただお坊さんのみを指すのではなく、仏法を守り、修行する者は、出家在家を問はずみんな仲良 く共々に励むものであり、調和を大切に 仲良く人生を歩みなさいよという教えなのです。
この「 明るく、正しく、仲よく」仏、法、 僧は仏教徒としての基本的な生き方を表しているのです。
ヨガは大変気持ちが良いものですよね。しかし、 時々ヨガをして苦しいと感じる時もありませんか?
(明るく)
ヨガのポーズには筋力を養い骨格を整え、 快適な身体を作る素晴らしい効果効能があります。 しかし私たちはその恩恵を感じとれているでしょうか? 頭の中がもうごちゃごちゃ。過去を後悔し未来を心配し全然「今」 を見れていない。感じていない。ポーズを味わう余裕もない。眉間ににしわを寄せながらやっても気持ちよくはないですよね。
(正しく)
そして、 残念なことにヨガで怪我をしてしまう方もいらっしゃいます。
ヨガはスポーツでしょう?とはき違えている。
(仲良く)
あの人はスタイルがよくてポーズもなんでもできていーなー。。 あの人よりも身体やわらかくなりたい!・・・。
せっかく電車に乗ってお金を払ってやっと手に入れた自分の時間を 他人のどうでもよいことに使ってしまう。
など。思い当たる節があるのではないでしょうか?
これは私の体験談です。
ヨガインストラクターであるにはやはり自分の練習が一番大切です 。自分が出来ない事を教えることはできませんからね、 私も駆け出しの頃は毎日沢山のインストラクターのレッスンを受け に行き勉強させて頂きました。
ヨガに感銘を受け、終わった後の心身の爽快感、 自分と向き合う事の大切さを真正面で感じ、 それはそれは有意義な時間でした。 しかしある時からそれが他のインストラクターの「評価」をする時間に変わり始めたのです。「 あの指導法では伝わらないだろう、私ならこうするな」「あ、 間違ったこと言ってるな」挙句の果てには「 全然勉強にならなかった、 もうこのレッスンには二度と出ないだろう」 とイライラして帰ることもありました。
ヨガの練習で身も心も浄化されるはずが本末転倒。 仏教を学ぶ者でありながら本当に情けなく恥ずかしい過去でござい ます。
そんな時に私の先輩が何気なくこんなことを言っていたのです。
「あのクラスは良かった、 このクラスはダメだったって言っている人多いけど、 それって自分のコンディションだよね。 自分の調子がいい時はどんな環境でも純粋にヨガを楽しめるもんね 」
私はハッとさせられました。
せっかくのヨガを味わうことも出来ず、 必要のない苛立ちに捕らわれ、 同じ志を持つ仲間を心の中でけなしてしまっていた。と、大変反省をしたことを、今でも戒めとして心の中に大切に残しております。
仏、法、僧。
これは、マットの上でのヨガの練習にも生きて行きますしもち ろん日常でも実践することが出来ます。特に社会、 団体の中での秩序を保つために大変大切なものでもありす。
(明るく)
ヨガはリラックスして集中して行います。 雑念がよぎることは誰しもがあることです。 それではだめだと自分に嘆くのではなく、意識を「今」向けて集中力します。 そしてヨガの良さをゆったりと味わってみて下さい。
(正しく)
リラックスして集中することで、 欲が先走り無理をして怪我をしてしまうということを防ぎます。 ヨガは正しく行うと絶対怪我はしません。
(仲良く)
なんだか落ち着かないなと感じる時は、 今いる空間と調和できていない時です。ここは、ここのいる皆さんで作り上げる空 間です。ここに闘争心や劣等感は全く必要ありません。「明るく」 「正しく」ヨガをすることで「仲良く」は自然におとずれます。 この明るく正しく仲良くは一つにつながっているのです。
お釈迦様も自己鍛錬、修行のひとつとして取り入れていたヨガ、 その「ヨガ」というものにおいて「ヨガのポーズの練習は一つの通過点でありそれで終わりではないのです。 ヨガで心身を健やかに、浄化したら、 それを皆さまの次になすべき事に繋げていって頂きたいと私は常に 思っています。それは浄土宗ではお念仏をお唱えすること、 坐禅やお経の勉強、ボランティア、仕事、子育て、 主婦業、とそれぞれかと思います。
ヨガはそれら全てをサポートしてくれます。
明るく、正しく、仲良く。 今日も快適で安定したヨガを始めていきましょう!